・舎 sha 〜

屋号についてに考察

 

〜「舎」〜

 

“天空”の下で“若草”が生い茂っている“場所”といえば、すなわち草原であり野原であって、これが「舎」という漢字の意味するところ。

「先を急いで帰る場合でも、歩き詰めでは体力が持たないから、夜明けと共に出発して、夜は星を見て眠りなさい。」・・・と説いている。

本来、「家」や「宅」、「宿」や「宮」などの建物を表すとか、「寝」や「室」や「寧」などの建物の中であることを意味するとかいった漢字には、“ウかんむり”が付いている。

しかし、「庵」や「舎」といった漢字には“ウかんむり”が付いていない。それは、いわゆる建物を表す漢字として作られた漢字ではないことを意味している。

また、「舎」には「捨てる」という意味があり、これは草原だとか野原に放って置くという意味である。

元々は“野宿”を意味するものであった「舎」が、本来の家では無い場所や建物を表す漢字へと発展し、「宿舎」だとか「官舎」、「庁舎」といった熟語が生まれた。